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SRMD予防は食事が大事!

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皆さん、こんにちは〜🙂
この前の仕事中に聞こえた先生の話が頭に残っていたので皆さんと共有したいな〜と言うことで。

指導医A:
この人もう循環は安定してるよね。
医師B:
はい。もうカテコラミンも切りましたし、呼吸器も設定下げれて行けたらなと。
指導医A:
ん〜、これ注射はTPN(中心静脈栄養)?
経管(経管栄養のとこ)はまだ始めてないの?
医師B:
、、、そ〜ですね。
指導医A:
始めれない理由ないなら、早く切り替えなよ。
お腹動かしてこうよ。

みたいな会話です。
要するに、できるのなら早くTPNから経管栄養に切り替えましょうって話ですね。
ではここで、なぜ早いうちに経管栄養を始めるといいのでしょうか?
色々と理由がある中で、今回はストレス関連粘膜障害(SRMD)に焦点を当てて、ゆる〜く話ていきましょう😊

ストレス関連粘膜障害(SRMD)

重症患者では循環動態が不安定なことが多いです。
理由としては、、、
・交感神経亢進によるカテコラミン分泌
・強心薬・血管収縮薬などのカテコラミン製剤投与
・心機能低下

、、、などがあります。

このように循環を保とうと頑張ってるわけですが、
・血管内ボリューム低下
・血管収縮薬による腸管内血管収縮
・炎症性サイトカインによる微小循環での血流低下

、、、などが腸管内循環不全を起こします。

これにより、胃粘膜への血流低下により酸素供給が低下し、結果的に胃粘膜の脱落などの障害が生じます。
これが、SRMDのざっくりとした機序ですね。

ICUなどクリティカル領域ではよく見られる疾患です。
SRMDから、ストレス潰瘍そして消化管出血が起こると、死亡率が上昇することがわかっています。

ん〜、もっと簡単にざっくりしてみましょうか😅笑

重症疾患

生理的なカテコラミン分泌上昇、カテコラミン製剤の投与

血管収縮亢進

腸管内循環不全

重症疾患

血管内ボリュームの低下(出血や感染など)

心拍出量低下

腸管内循環不全

重症疾患

炎症性サイトカイン分泌

微小循環での血流低下

腸管内循環不全

と言う感じで、腸管内循環不全から、SRMDが発生するわけですね(すべての重症疾患で絶対起こるということではないです)。

で!これを予防するために、大事な治療の1つが早期の経管栄養開始なんですね!
SRMD予防の方法をざっくり分けると、以下の3つになります。
①経管栄養による腸蠕動促進、胃酸停滞防止
②胃粘膜保護薬
③胃酸分泌抑制薬

そして今回は①についてのお話ですね!
食事というのは、ここでいう経管栄養のこと。
皆さんも食事するとお腹が動きますよね。
重症患者でも同じです。
ある程度循環不全が改善されていれば、腸管血流も維持できてるので、経管栄養が入れば腸蠕動が促進しますし、胃酸も停滞することもありません。
また、腸管粘膜へのエネルギー源供給による腸管免疫、胃腸粘膜のバリア機能の維持などメリットもたくさんです!
以上のことから、早期の経管栄養はSRMD予防にとても大事なんですね😁

早期の経管栄養とは一般的に入院して24時間以内を指すみたいです。
しかし、すべての患者さんがうまく24時間以内にとは行かないのも現実です。
ですから、なるだけ早く経管栄養を始めることができたらってのが大切だと僕は思います。
経管栄養が始まらない患者さんを、たまーにみることがあります。
そういうときはこの話を思い出して、先生に一言経管栄養はどうなっているのか聞いてみてもいいかもしれません。
それが患者さんにとってプラスになるかもしれません。
もちろん、意図的に経管栄養を止めてることもあります!(むしろこっちがメイン)
なので、患者さんのアセスメントをしっかりすることは大事ですね😊

ではでは、この辺で〜👋